毛髪再生
毛髪幹細胞について
私たちの体内には、皮膚や血液のように細胞の寿命が短く、絶えず入れ替わる組織を維持するために、失われた細胞を再生し補充する能力を持つ細胞があります。これらの能力を持つ細胞が「幹細胞」です。幹細胞には次の二つの能力が不可欠です。一つは、皮膚、赤血球、血小板など体を構成する様々な細胞を作り出す能力（分化能）、もう一つは同じ能力を持つ細胞に分裂する能力（自己複製能）です。
幹細胞は大きく2種類に分類されます。一つは、皮膚や血液など特定の組織や臓器で失われた細胞を補充する「組織幹細胞」です。組織幹細胞は、造血幹細胞が血液系の細胞を、神経幹細胞が神経系の細胞を生成するように、特定の役割を持った細胞のみを生成します。もう一つは、ES細胞（胚性幹細胞）のように、体内のどの細胞でも生成可能な「多能性幹細胞」（Pluripotent Stem Cell）です。多能性幹細胞は、体内の様々な組織幹細胞も生成することができます。iPS細胞（induced Pluripotent Stem Cell）は、通常の細胞を基にして人工的に作られた「多能性幹細胞」です。
これらの幹細胞の特性を活用して、細胞そのものを薬として用いる「再生医療」という新しい治療法の研究や、体内の細胞の状態を再現して病気のメカニズムを解明する研究が進行中です。
抜け毛の予防
脱毛症とは
人間の髪の総数は約10万～15万本と言われており、一定の長さに達すると成長が止まります。男性の場合は2～5年、女性では4～7年です。髪の成長は毛球部付近で細胞分裂が停止し、約3週間の退行期を経て休止期に入り、最終的には抜け落ちます。このように全ての髪は一定のサイクルで生え変わりますが、男性ホルモンの過剰分泌やストレス、頭皮の血流不良などが原因で、成長期が短くなり、抜け毛が進行することがあります。
治療方法
毛包の根元にあるバルジ領域には、毛を生成する「毛包幹細胞」が存在し、細胞分裂によって毛髪が発生します。この毛包幹細胞の機能が低下すると、毛周期が正常に進行せず、休止期から成長期への移行が停止します。当クリニックでは、脂肪由来の幹細胞を頭皮に直接注入し、毛包幹細胞を活性化させることで、毛周期を正常に戻し、発毛を促進します。幹細胞を注入することで、毛根周囲に存在する「前駆細胞」が活性化し、この細胞から生成される成長因子が休眠中の毛包幹細胞に作用して活性化し、休止期から成長期への移行を促進します。
インディバークリニックでは、最新の幹細胞治療技術を用いて、脱毛症の改善と抜け毛の進行予防に努めています。
治療の流れ
1.診療予約
現在の健康状態が分かる資料（3カ月以内の健康診断報告書）と、お顔写真付きのご本人様確認証（身分証明書、パスポートなど）を合わせてご予約ください。
2.カウンセリング
お渡しする問診表にご記入いただき、医師が幹細胞治療についてご説明いたします。ご提供いただいた資料を基に、現在の健康状態に応じた最適な治療プランをご提案いたします。
3.細胞採取と採血
所要時間は約20分で、局所麻酔を使用します。
腹部の脂肪から直径5mm程度の細胞を採取した後、採血も行います。
安全性の高い医療用の溶ける糸を使用して縫合します。
細胞採取後、看護師が傷口を確認し、お薬をお渡しします。
4.お支払い
当院は自由診療を行っております。
カウンセリングは無料ですが、細胞採取時に費用が発生いたします。
お支払い方法は、クレジットカード（JCB不可）、銀聯、WeChat Pay、Alipay、LINE Pay、海外送金に対応しています。
5.培養
ラボで幹細胞・エクソソームの培養を開始します。培養期間は約4週間です。
お客様の投与日に合わせて、最適な状態で細胞を培養しますので、投与日の変更やキャンセルはご遠慮ください。
6.投与
点滴の場合
消毒 > 投与位置の確認 > 投与針の挿入
導管チューブを接続し、固定します。
治療時間：40～60分
治療等のリスク・副作用
※難聴、めまい、耳鳴り、腎障害 、低血糖、感染症、その他（アナフィラキシー反応〈冷汗、吐気、嘔吐、腹痛、呼吸困難、血圧低下〉、穿刺部の痛み、内出血、神経障害）
7.治療終了
ご帰宅前に、スタッフが治療後の注意事項をご説明いたします。当日中にご帰宅（ご帰国）いただけます。ただし、薬の影響や術後の痛みを考慮し、危険防止のためにご自身の運転による車やバイクでの来院はお控えください。
ご帰宅（ご帰国）後、何か心配事がございましたら、いつでもご連絡ください。スタッフと医師が速やかに対応させていただきます。
